OU-SDGs×EXPO2025大阪・関西万博特別企画 開催報告
2026.2.17
2025 年6月22日、大阪大学の学部生・大学院生326名が、EXPO 2025 大阪・関西万博の機会を活用して実施された特別企画「OU-SDGs×EXPO2025大阪・関西万博特別企画」に参加しました。本企画では、万博会場で開催された EO One World Day の一環として、世界学生起業家コンテスト(GSEA)世界大会決勝を鑑賞するとともに、各国・各企業のパビリオンや関連イベントを見学し、SDGs と「いのち輝く未来社会」について実地で学ぶ機会を提供しました。
企画後に実施した参加者向け課題には、187名が回答しました(回答率約57%)。回答者は文系・理系を問わず、人文社会科学系、理工情報系、医歯薬生命系など多様な学部・研究科に広がっており、万博という場が専門分野を越えた学びの接点となっていたことが伺えます。
また、「万博見学の前後でSDGsに対する意識や考えに変化があったか」という問いに対しては、多くの学生が『変化があった』と回答しました。関連する自由記述では、
• SDGsを「知識として知っているもの」から、「現実の社会課題に対する具体的なアプローチ」として捉えるようになった
• 技術革新やビジネスが、環境問題や貧困、医療格差と直結していることを実感した
• 一人ひとりの行動や選択が、社会全体の持続可能性に影響するという当事者意識が芽生えた
といった声が多く見られました。特に、万博という「未来社会を先取りする空間」で実例に触れたことが、抽象的になりがちなSDGsを現実の意思決定の問題として考える契機になったことが読み取れます。
また、GSEA世界大会決勝で紹介された学生起業家やスタートアップの取り組みについては、
• 社会課題の解決と事業性を両立させている点に衝撃を受けた
• 支援される側ではなく、課題当事者自身が起業家となっている事例に強く心を動かされた
• SDGsは「善意」だけではなく、持続可能なビジネスモデルによって初めて社会に定着するのだと理解した
といった学びが多く共有されました。学生たちは、単に技術やアイデアの新しさだけでなく、なぜその事業が必要とされているのか、誰のどのような課題に向き合っているのかという視点から起業家の挑戦を分析しており、深い思考の跡が伺えました。
更に、「いのち輝く未来社会とはどのような社会か」という問いに対しては、
• 技術が人を選別するのではなく、取り残されがちな人々を包摂する社会
• 国や文化、経済格差を越えて、誰もが尊厳をもって生きられる社会
• 経済成長だけでなく、幸福やウェルビーイングが重視される社会
といったビジョンが多く語られました。また、それを実現するための条件としては、多様な主体の協働、教育の役割、若者自身が意思決定に関与する重要性を指摘する声が目立ちました。万博見学を通じて、未来社会は「誰かが用意してくれるもの」ではなく、自分たちが関与して形づくるものだという認識が共有されたことが、本企画の大きな成果の一つです。
本企画は、万博という国際的な舞台を、SDGs教育とアントレプレナーシップ教育を横断する生きた教材として活用した試みであり、OU-SDGsプログラムでは、今後も学生一人ひとりが社会課題と主体的に向き合い、自らの専門や関心を未来社会につなげていく学びの機会を創出していきたいと思っています。

