授業紹介 Our Classes ※科目名が同じでも担当教員により内容が異なる場合があります。履修登録の前に必ずシラバスで内容を確認してください。 時間割コード 135246 2024(令和6)年度 OU-SDGsプログラム選択科目 秋冬学期 水 2 シラバスを見る 共生学の話題—自然環境との共生 科目区分基盤教養教育科目(総合型科目) 担当教員 太田 貴大(人間科学研究科) 「共生学の話題」は、人間科学部共生学系の複数の教員が別テーマで担当しているが、本講義はサブタイトルを「自然環境との共生」としている。 国際的・国内的に、環境分野が目指す重要な目標として、2050年までの「自然共生社会の実現」がある。自然と共生する社会のあるべき姿についてコンセンサスがとれていないという批判もある中で、人間社会と自然環境との多様な関係に気づき、そこに積極的にかかわりながら、自然共生社会をデザインしていく力が求められている。 本講義は、前半では、人が自然から得る恵みである生態系サービスの様々な側面について学習し、後半では、動物を飼育しながらその生産物を得る農業的な活動を具体例として取り上げ、社会の仕組みと生態系とのつながりを理解することを試みる構成となっている。講義全体を通して、実際に物としての生態系サービスを享受したり(ハチミツを食べる)、その生産や供給の場を体験したり(養蜂の現場の視察)する機会を設けている。また、本講義では、地域レベルでの実践を重視すると同時に、学術的な理論や方法論についても説明し、体系的あるいは科学的な課題の捉え方や解決方法を考えることも重視している(例:社会-生態システム理論としてのPanarchyの説明)。 SDGsとの関わり本講義は、自然環境に関する内容が中心となるため、全SDGsの基礎ともいえる13~15といった目標に深く関係している。しかしながら、人間科学部の教員が担当していることも一因であるが、自然と人間との多様な関係性を人間の側面から考える内容も豊富に含まれている。例えば、動物を利用とした持続的な農業の実現における課題、特に途上国での持続的な農業生産における課題の検討(アナツバメの巣の採取ビジネス)、あるいは、バリューチェーン全体におけるこれらの産品の位置づけ等について考える機会を提供する。 さらに、人間だけではない、人間が依存している動物や自然環境の在り方、それらとの望ましい関係性を考えることは、SDGSのかかげる「誰一人取り残さない」という目的を、人間社会からより包括的なものへと拡大させるために有効である。 総合科目の区分となっていることからわかるように、多様な側面からSDGsに対する理解を深める機会を提供する。 関連リンク 担当教員が所属する分野のWEBサイト 担当教員が所属する分野のX(Twitter)サイト